クランチからファズを思わせる歪みまで使えるオーバードライブエフェクター、Crowther Audio Hot Cake Old Circuitをレビューします。

Hot CakeはLEVELとDRIVEの2ノブに、音色を切り替えるピンスイッチを搭載したオーバードライブであり、名機と呼ばれているエフェクターです。
今回チェックしたのは、MID LIFT表記のピンスイッチがあり、DCジャックを搭載していないOld Circuitです。
所長が気に入っていたクランチに加え、JC-120との組み合わせや、ブースターとして使った時の印象も紹介します。

所長の場合、DRIVEを11時ぐらいにした時のクランチが好きで、これまで弾いたペダルの中でも5本指に入ります。
| どんなペダルか | 初期のHot Cakeに使われていた回路を継続したオーバードライブ |
| サウンド | 適度なコンプレッション感があり、音の硬さを抑えやすい歪み |
| 好みの設定 | DRIVEを11時付近にしたクランチ |
| 歪みの範囲 | クリーンブーストからファズを思わせる歪みまで |
| 使い方 | 単体の歪み、アンプや歪みエフェクターのブースト |
| ブランド | Crowther Audio |
| モデル名 | Hot Cake Old Circuit |
| 種類 | オーバードライブ |
| コントロール | LEVEL、DRIVE |
| スイッチ | MID LIFT |
| 電源 | 9V電池 |
| 今回チェックした仕様 | MID LIFT表記、DCジャックなし |
| 製造国 | ニュージーランド |
Hot Cake Old Circuitは初期回路を継続したモデル
Hot Cake Old Circuitは、回路変更前のHot Cakeを求める声を受けて、初期回路を継続したモデルです。
Paul Crowtherは1976年、クリーンの音を残しながら、歪んだ音へフィルターを加える回路を考案しました。
翌年の1977年には、バンド名の候補として出された言葉から、Hot Cakeという製品名が付けられています。
Hot Cakeの販売が広がった後、歪み始めに出るザラつきを抑えるため、回路へ変更が加えられました。
変更後の回路を日本へ出荷したところ、Human Gearには、変更前の回路を求める声が届いていたようです。
2種類の回路を区別するため、変更前はOld Circuit、変更後はStandardと呼ばれるようになりました。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| Old Circuit | 回路変更前の初期回路を継続したモデル |
| Standard/Bluesberry | 歪み始めのザラつきを抑えるため、回路を変更したモデル |
| 3ノブタイプ | スイッチ式の音色調整を、可変コントロールへ変更したモデル |
Standardと呼ばれていた回路には後に、Old Circuitとの混同を避けるため、Bluesberryという名前が付けられました。
3ノブタイプは、ピンスイッチで切り替えていた音色調整を、ノブで可変できる仕様へ変更したモデルです。
今回チェックした個体は、LEVELとDRIVEの2ノブに、MID LIFT表記のピンスイッチを搭載しています。
今回チェックした個体はDCジャックを搭載していないため、電源には9V電池を使用します。
日本で販売されてからも、筐体の塗装やピンスイッチの表記は変更されてきました。
後年のタイプでは、MID LIFTがPRESENCE表記へ変わり、DCジャックも搭載されています。
所長が弾いた範囲では、仕様変更後も音に大きな違いはなく、後年のタイプが少し明るく感じられました。
参照元:AudioCulture「Paul Crowther’s Hotcakes」
Hot Cake Old Circuitのサウンドと使い方
Hot Cake Old Circuitは、適度なコンプレッション感があり、音の硬さを抑えやすいオーバードライブです。
チューブライクな歪みがあり、Roland JC-120と組み合わせても相性の良いペダルでした。
所長が特に気に入っていたのは、DRIVEを11時付近に設定し、歪み量を抑えたクランチです。
DRIVEを11時付近にすると、歪みすぎない状態でも、適度なコンプレッション感が残ります。
所長がこれまで弾いてきたペダルの中でも、好きなクランチサウンドの5本指に入る設定でした。
DRIVEをさらに下げると、歪み量をクリーン付近まで減らし、クリーンブースターとしても使えます。
反対にDRIVEを上げると、オーバードライブの範囲を越え、ファズを思わせる深い歪みまで変化します。
歪み量の範囲が広いため、単体のクランチだけでなく、深く歪ませるセッティングにも対応します。
単体の歪みだけでなく、アンプや別の歪みエフェクターのブースターとしても使えます。
ブースターとして使った場合は、TS系とは異なる音の押し出し方になり、パンチのある音へ変化しました。
Keeley Electronics Katana Boostほどではありませんが、音量を上げながら、出音に太さを加えられました。
1996年製Old CircuitとHot Cake ’77 Reissueの違い
1996年製のHot Cake Old Circuitと’77 Reissueを比較すると、右側のモードと、ギターVOLへの反応に違いがありました。

DRIVEとLEVELの動きについては、両モデルで似ており、歪みの質感にも近い部分があります。
違いを感じたのは、’77 ReissueのBRIGHTと、1996年製Old CircuitのMID LIFTを選んだ時です。
ギターVOLを絞った際は、’77 Reissueのほうが、高域の伸びとバイト感が残りました。
’77 Reissueは、ギターVOLを絞っても音が立って聞こえ、ゲインを上げた時も前へ出る印象です。
低域の出方についても、1996年製Old Circuitより、’77 Reissueのほうに少し太さを感じました。
Old Circuitは、DRIVEを上げてからギターVOLを絞ると、所長が苦手とするクランチへ変化する部分があります。
DRIVEを下げれば、所長が気に入っていたクランチサウンドの位置を作れました。
一方で’77 Reissueは、DRIVEを上げた状態でも、ギターVOLでファズに近い歪みからクリーン付近まで操作できます。
両モデルを弾き比べた内容は、Crowther Audio Hot Cake ’77 Reissueのレビューで詳しく紹介しています。
Hot Cake Old Circuitがおすすめの人
- コンプレッション感のあるクランチを鳴らしたい人
- クリーンブーストからファズを思わせる歪みまで使いたい人
- JC-120と組み合わせて、音の硬さを抑えたい人
- アンプや歪みエフェクターのブースターとしても使いたい人
Hot Cake Old Circuitをおすすめしない人
- DRIVEを上げた状態からギターVOLで好みのクランチまで操作したい人
- ギターVOLを絞った時も高域の伸びやバイト感を残したい人
Hot Cake Old Circuitは長く支持されてきたオーバードライブ
Hot Cake Old Circuitは、適度なコンプレッション感のあるクランチから、ファズを思わせる深い歪みまで作れるオーバードライブです。
所長が特に気に入っていたのは、DRIVEを11時付近にしたクランチで、好きなクランチサウンドの5本指に入るペダルです。
単体の歪みに加え、JC-120や歪みエフェクターと組み合わせるブースターとしても使っていました。

長く作られてきたことも含めて、Hot Cakeは、名機の一つといえるオーバードライブですね。








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