EL86を搭載した25Wの真空管アンプ、Victory The Deputyをレビューします。

The Deputyは、60年代のブリティッシュクリーンからクラシックロックまで狙えるコンパクトヘッドです。
実際に弾いてみると、EQを12時にした状態でも嫌な感じがなく、クリーンからクランチまで作りやすいアンプでした。
Gainを最大まで上げても極端なハイゲインではなく、オーバードライブサウンドとして歪むタイプです。
今回は各コントロールを触り、ペダルとの組み合わせもチェックしました。

EQを大きく触らなくても使える音になり、セッティングしやすいアンプでした。
| 基本サウンド | トラディショナルなクリーン〜クランチ |
| 歪み | Gain最大でもハイゲインではなくオーバードライブ程度 |
| EQ | 12時でも使いやすく効き方も分かりやすい |
| Voice | 3ポジションでゲイン感や中高域の出方を変更 |
| リバーブ | デジタルリバーブを内蔵 |
| エフェクトループ | 外部のリバーブやディレイを接続可能 |
| ペダル | TS9とシリコンファズフェイスをチェック |
| 音量 | 25WでMaster 9時付近でもそこそこの音量 |
| パワー管 | EL86を2本搭載 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Victory Amps |
| モデル名 | The Deputy Compact Head |
| 形式 | オールバルブ・シングルチャンネルヘッド |
| 出力 | 25W RMS |
| プリ管 | ECC83/12AX7 ×3 |
| パワー管 | EL86 ×2 |
| 対応パワー管 | EL84も使用可能 |
| コントロール | Gain、Master、Treble、Middle、Bass、Reverb |
| スイッチ | Bright、3ポジションVoice |
| リバーブ | デジタルリバーブ |
| 外部接続 | エフェクトループ |
| その他機能 | 外部バイアス調整 |
| サイズ | 390mm × 220mm × 220mm |
| 重量 | 9.2kg |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ギター | ストラトキャスター |
| キャビネット | Electro-Voice EVM-12S搭載 1×12キャビネット |
| オーバードライブ | Ibanez TS9 |
| ファズ | Organic Sounds Orga Face |
| 外部リバーブ | UAFX Del-Verb |
| チェック内容 | 基本サウンド、Voice、Bright、Reverb、EQ、ペダルとの組み合わせ |
EQ12時でも使いやすいクリーン〜クランチが作れる
The Deputyは、EQを12時にした状態でも、嫌な感じのないサウンドを鳴らせました。

Treble/Middle/Bassは、すべて12時に設定しています。
Gainは1時付近、Masterは9時付近の設定です。
強く弾くと少し歪む程度で、クリーンからクランチまで鳴らせました。
細かくEQを追い込まなくても使える音になり、セッティングしやすいアンプだと感じました。
EQの効きは分かりやすくBassを上げても低域が飽和しにくかった
Trebleを絞ると、高域が落ちて音がこもっていきます。
Middleを上げると、音量感も出てきました。
Bassは、上げ切っても低域が変に飽和せず、鬱陶しい出方にはなりませんでした。
各EQを動かした時の変化が分かりやすく、必要な帯域を調整しやすい印象です。

12時のままでも使いやすく、EQを動かした時の変化も分かりやすいアンプでした。
BrightとVoiceで高域や太さを切り替えられる
The Deputyには、Brightスイッチと3ポジションのVoiceスイッチが付いています。

Brightをオンにすると、上の帯域がきらびやかになり、少しギラッとした音になります。
Voice 1は、ゲイン設定が一番低い基本のポジションです。
Voice 2に切り替えると、歪み感だけでなく、音全体がプッシュされるように感じました。
単純に音量が上がるだけではなく、音色が太くなり、音も前に出てきます。
リアポジションで弾く場合も、Voice 2を入れると、太い感じで鳴らせました。
Voice 3では、中高域と高域のブーストが加わります。
ハイミッドの食いつきやバイト感が出て、コンプ感も少し加わるように感じました。

Voiceスイッチは、ブースト量だけでなく、鳴らしたい音色で選べます。
内蔵リバーブとセンドリターンを使い分けられる
The Deputyには、デジタルリバーブが搭載されています。
メーカー説明では、スプリングリバーブではなく、プレートとホールの中間を狙ったサウンドです。
リバーブは、あるとないとで印象が変わり、1時付近が気持ちよく鳴らせるポイントでした。
所長としては、もう少しダークなリバーブの方が好みです。
UAFX Del-Verbをセンドリターンにつなぐと、好みのリバーブを、クリアに掛けられました。
アンプ側で歪ませる場合、インプット前にリバーブを置くと、音が濁ってバランスも取りにくくなります。
センドリターンがあるため、手持ちのリバーブやディレイも、アンプの後段へ接続できます。

Masterを上げてギターボリュームで絞る使い方も良かった
Masterを9時付近に設定しても、そこそこの音量があります。
Masterを12時付近まで上げると、家では弾けない音量になりました。
完全なクリーンを大音量で鳴らす場合、さらにワット数の大きいアンプが必要になります。
クランチを基準にして、ギターボリュームを絞れば、クリーン寄りの音も作れました。
Masterを下げすぎると音がしょぼくなるため、Masterを上げて、手元を絞る使い方も良かったです。
ギターボリュームを3〜5付近まで下げると、家でも気持ちよく弾ける音量に調整できました。

Masterを下げるより、上げてギターボリュームで絞る方が、音は良い感じでした。
TS9やファズフェイスも問題なく鳴らせた
アンプのクランチに対して、現行品のIbanez TS9をつないで、サウンドをチェックしました。
TS9をつないでも、問題なく鳴らせました。
Organic Sounds Orga Faceもつなぎ、シリコンファズフェイスとの組み合わせを、チェックしています。
Orga Faceを踏んでも、問題なく鳴らせました。
所長の場合、クリーン〜クランチはThe Deputyで作り、Orga Faceなどを手前に足す使い方ができます。
ギターボリュームを使えば、手元でゲインも、コントロールできます。
EL86搭載と9.2kgの軽さもチェックポイント
The Deputyは、デフォルトでEL86を2本搭載しています。
EL84ではなくEL86という点は、所長としても、あまり馴染みがありませんでした。
調べてみると、EL86はEL84や6V6より、安く買えそうでした。
真空管アンプは維持費もかかるため、パワー管の価格は、気になるポイントです。
重量は9.2kgで、持った時にも、重たく感じにくいアンプでした。
持ち運びしやすい真空管アンプという点も、所長には、ありがたいところでした。
Victory The Deputyがおすすめの人
- トラディショナルなクリーン〜クランチを作りたい人
- ギターボリュームでゲインをコントロールしたい人
- 持ち運びしやすい真空管アンプヘッドを探している人
- センドリターンでリバーブやディレイを使いたい人
- TS9やファズフェイスを組み合わせたい人
Victory The Deputyをおすすめしない人
- ハイゲインアンプのような強い歪みを求めている人
- 完全なクリーンを大音量で鳴らしたい人
クランチを基準に手元やペダルで音を作れるアンプ
The Deputyは、クリーン〜クランチをアンプ側で作り、手元やペダルで歪みを加えられるアンプです。
Masterを上げてギターボリュームを絞れば、家でも、気持ちよく弾ける音量に調整できました。
持ち運びもしやすく、必要に応じてセンドリターンも使えるため、シンプルな構成で使いやすいアンプでした。

トラディショナルなサウンドが欲しく、持ち運びやすさも重視するなら、チェックしておきたいアンプです。








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