
Ibanez WH10といえば、ジョン・フルシアンテ氏の使用で知られるインダクターレスワウです。
所長もIbanez WH10はお気に入りのワウで、エフェクターボードから外れたことがほぼありません。

所長がWH10を使い始めたきっかけはベタですが、やはりレッチリのジョンが好きだったからです(笑)。
今でこそV2やV3が登場していますが、所長が知った頃はプレミアがつき、ヤフオクで70,000円ほどで売られていた時期もありました。

たしかジョンが復帰した後、By The WayかStadium Arcadiumを出した頃だったような……懐かしいです(笑)
今回は複数台のオリジナルWH10に加え、再販されたV2や現行V3まで実際に弾き比べながらレビューします。
| モデル/項目 | 所長が実際に弾いた印象 |
|---|---|
| V1 前期グレー | 太くエグく、踏み込んだ時のジュワーとした感じが強い |
| V1.5 後期ブラック | グレーよりトレブリーで、いわゆるワウらしいサウンド |
| V2 | V1より踏み込んだ時のジュワーとした感じが弱い |
| V3 | V1グレーに寄せた印象で、V1よりジュシーさやコクはやや弱い |
| 共通 | 音が太く音量も上がり、歪みと組み合わせた時のうねりが独特 |
| 項目 | V1 前期グレー | V1.5 後期ブラック | V2 | V3 |
|---|---|---|---|---|
| 筐体 | プラスチック | プラスチック | アルミダイキャスト | アルミダイキャスト |
| GUITAR/BASS | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
| DEPTH | 対応 | 対応 | +6〜+12dB | 搭載 |
| バイパス | バッファード | バッファード | バッファード | BUFFERED/TRUE BYPASS |
| GUITAR帯域 | 公式資料未確認 | 公式資料未確認 | 350Hz〜2.2kHz | 350Hz〜2.2kHz |
| BASS帯域 | 公式資料未確認 | 公式資料未確認 | 175Hz〜1.1kHz | 175Hz〜1.1kHz |
| 重量 | 公式資料未確認 | 公式資料未確認 | 790g | 815g |
| 電源 | 9V電池/9V DC | 9V電池/9V DC | 9V電池/9V DC | 9V電池/9V DC |
参照元:Ibanez「WH10V2 取扱説明書」/Ibanez「WH10V3」
WH10 V1・V1.5はプラスチック筐体で割れやすい
オリジナルWH10のV1・V1.5は、とにかくチープなプラスチック筐体で、体重をかけて踏むと割れます。
所長もヘビーユーズしていた頃は何度も筐体を割り、そのたびに補修や補強をしながら使っていました。

筐体サイドにはON/OFFを視認できるLED、GUITAR/BASS切り替えスイッチ、ワウの効き具合を変えるDEPTHがあります。

電源は9V電池のほか、センターマイナス9Vの外部電源にも対応しています。
電池交換の際は、アースを取っている配線が断線する可能性があるのも注意したいところです。

所長も知らずにアース線をブチ切ってしまったことがあります……。
WH10は音が太くエフェクトONで音量も上がる
WH10の特徴といえば、ワウをONにすると音が太くなり、音量も上がるところです。
クリーンアンプでも軽くブーストできるほど音量が上がり、歪みと組み合わせるとジュワーと唸る独特なサウンドが出ます。
特に歪みと組み合わせた時のジュワーとしたうねりは、WH10特有のものに感じています。
上記のサウンドは、後期ブラックより前期グレー筐体に色濃く出ています。
WH10 V1グレーとV1.5ブラックはサウンドが違う
オリジナルWH10には前期グレーと後期ブラックがあり、所長が弾き比べると音にも違いがありました。
前期グレーは太くエグいサウンドで、後期ブラックはいわゆるワウらしいトレブリーな傾向です。

後期ブラックはV1.5とも呼ばれていますが、V2より前に生産されたオリジナルWH10です。
前期グレーは友人が所有する個体も集め、複数台を弾き比べましたが個体差がありました。

前期グレーでも、割と大人しい個体があったのは意外でした。

大人しい個体でも、ブラック筐体のWH10よりはエグい音がします。
ただし個体差はあっても、WH10に共通するサウンドは感じられました。
所長も壊れた時のことを考え、バックアップ用に前期グレー筐体のWH10を4台所有しています。

ジュワーとした感じが弱い個体もあれば、低域のうねりが強く、BASSモード寄りに感じる個体もあります。
ポットの調整で好きな個体へ音を寄せられる場合もありましたが、ここまでくるとあとは好みかなと感じました(笑)。
WH10 V1・V1.5はバイパス時の音痩せが気になった
WH10はバッファードとはいえ音痩せがあり、所長にはバッファー自体も良質とは感じられませんでした。
普段トゥルーバイパス仕様のワウを使っている人なら、バイパス時の音痩せは気になる可能性が高いでしょうね。
所長も過去にエフェクターボードを組んだ時、音痩せが気になったことがありました。
当時はROOT20という工房で、ミレニアムバイパス方式のモディファイをしてもらいました。
実はWH10を単純にトゥルーバイパスへモディファイした個体も弾きましたが、WH10独特のサウンドを感じにくくなっていました。
上記の経験からモディファイは諦めていましたが、ROOT20へ相談し、オリジナルのサウンドを残す方向で改造してもらいました。

モディファイを依頼したのは2010年頃です。今も同じモディファイを受け付けているかは分かりませんが、こういう方法もあったということで記録しておきます。
WH10 V1とV2を比較
V2は筐体が強くなったのはよかったのですが、音はオリジナルWH10とは違うと感じました。
WH10で一番好きだった、踏み込んでいった時のジュワーとした感じがV2では弱かったんですよね。
もしかするとV2にも個体差があり、ポットの調整で出音が変わるかもしれません。
オリジナルへ近づけるモディファイを行う工房もあるので、V1との違いを感じる人は所長だけではないのでしょう。
WH10 V1グレー・V1.5ブラック・V3を比較
V3をV1グレー、V1.5ブラックと弾き比べると、所長にはV1前期グレーに近い方向のサウンドに感じました。
V1と比べるとジュシーさというかコクはやや弱い気もしますが、これはこれでアリだと感じています。
V3はTRUE BYPASSも選べるため、オリジナルWH10で気になっていたバイパス時の音痩せを避けることもできます。
やはり自分の環境でも試したくて、WH10V3をお借りしました。

V1とV3を弾き比べたあと、V1.5ブラックも加えて3台で比較してみました。
弾き比べてみると、V3はグレー筐体期のWH10へ寄せているようにも感じました。
WH10V3はBUFFEREDとTRUE BYPASSを切り替えられ、エフェクトOFF時のバイパス方式を選べます。
TRUE BYPASSならWH10をOFFにした時にバッファーを通らないため、後段にファズを置く場合もバッファーの干渉を避けられます。

あくまで所長の感覚では、BUFFEREDで鳴らしたほうがWH10らしいサウンドに感じました。
前述したバイパス時の音痩せが気になる人なら、V3は一択でしょうね。
V3ではDRY OUTが廃止され、TRUE BYPASSとBUFFEREDを切り替えられる仕様へ変更されています。
スイッチやクッションパーツも見直され、V2と同じアルミダイキャスト筐体を採用しています。
参照元:Ibanez「WH10 Wah Pedal is Back!!」
Ibanez WH10は独特の踏み込み感が魅力のワウ
WH10は、踏み込んでいった時のニュアンスが本当に好きです。
音が太く、歪みと組み合わせた時のうねりも独特で、この感じはなかなか他のワウでは出せないんですよね。
ワウとしては珍しく、エフェクトON時に位相反転しない点もWH10を使う理由の一つです。
V1とV1.5はプラスチック筐体のため、使い続けるうえでは割れや破損が気になるところです。
筐体以外にも鳩が鳴くようなピジョンノイズが出る場合があり、所長が所有する1台も鳴っています……。
中古相場にもよりますが、所長としては前期グレーをもう少しストックしておきたいところです(笑)。
WH10特有のサウンドが気になっているなら、現在新品で購入できるWH10V3から試してみてください。








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