
Z.VEX Box Of Rockは、1966年製Marshall JTM45をフルアップしたサウンドを狙ったディストーションペダルです。
発売当時にJTM45系の歪みという触れ込みを知り、このデモ動画を見てすぐに購入したことを覚えています。
一時期はメインの歪みとして使っていましたが、のちに手放したペダルでもあります。
今回は友人が所有するBox Of Rockを久しぶりに弾いたので、当時の印象も思い出しながらレビューします。
| 項目 | チェックした内容 |
|---|---|
| サウンド | 低域が強く、高域にハリのある荒々しいクランチサウンド |
| DRIVE | 上げるほど低域が暴れ、ブリっとした粗い歪みに変化 |
| BOOST | ドライブとは独立して使用でき、常時ONにしたサウンドも好み |
| 回路 | BS170 MOSFETを4つ使用 |
| ギターVOLへの追従性 | 絞るとハリを残しながら、クリーンまでゲインを落とせる |
| 使い方 | クランチで使うほか、JC-120用のメイン歪みや他の歪みとの組み合わせ |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイプ | ディストーション+ブースター |
| コントロール | BOOST・VOLUME・TONE・DRIVE |
| ブースト | ディストーションチャンネルの後段 |
| 電源 | 9V電池または9V DCアダプター |
| 消費電流 | 約3mA |
| サイズ | 約119 × 60 × 46mm |
低域が強く荒々しいクランチサウンドがBox Of Rockの個性
久しぶりにBox Of Rockを弾くと、低域の強さと高域のハリが印象に残りました。
- アンプライクな歪み方
- 低域が強くブリっとしたサウンド
- 中域は思ったほど強くない
- 高域にハリがありバリンッと鳴る
- 最大ゲインはそれほど高くない
- 音の立ち上がりが速い
DRIVEを上げていくと、低域がブリブリと暴れるような粗い歪みに変わっていきます。
ゲインを上げすぎるより、所長はクランチ付近まで歪ませたサウンドのほうが好みでした。
ギターボリュームを絞るとクリーンまで落とせる
Box Of Rockはギターボリュームへの反応がよく、手元を絞るとゲインをコントロールできます。
実機でもハリを残したまま、クリーンまでゲインを落とせました。
気に入っていましたが、所長は一度手放すことになります。
Box Of Rockを手放した理由は、DRIVEを上げた時の低域が次第に暑苦しく感じるようになったためです。
低域の扱いにくさが気になるなら、3段階のSUBスイッチで音の膨らみを抑えられるDistortronがあります。
ドライブとブースターを独立して使える
Box Of Rockはドライブとブースターを搭載し、2つのチャンネルをそれぞれ独立して使えます。
ドライブ側はDRIVE・TONE・VOLUMEの3つで、歪み量や明るさと出力音量を調整します。
TONEは変化幅が広く、VOLUMEは出力が高めに感じました。
DRIVEを上げるほど、歪み方も荒くなります。
ブースター側はBOOSTのみで、ディストーションチャンネルの後段に配置されています。
両方をONにした場合はゲインアップというより、Box Of Rockの出力音量が上がります。
ブースト回路はSuper Hard Onに近い設計ですが、よりアンプ入力に近い音になるよう調整されています。
実機では巻き弦の鳴りが前へ出る感覚があり、ブースターを常時ONにしたサウンドも好みでした。
BS170 MOSFETを4つ使用した回路
Box Of RockはBS170 MOSFETを4つ使用し、ドライブ部に3つ、ブースト部に1つ使われています。
ドライブ部はBS170を3段で使い、前段から大きな信号が入ると各増幅段で扱う信号レベルも上がります。
9V電源で扱える電圧振幅には上限があるため、入力が大きくなるほど後段でクリッピングしやすくなります。
例えばBox Of Rockをスタックペダルとして使う場合、Fuzz Faceを前段につなぐと飽和感が強くなり、狙っていたサウンドにはなりませんでした。
所長は前段で歪みを足すより、Box Of Rockの後段に歪みをつないだ時のほうが使いやすく感じました。
参照元:Tayda Kits Box of Rock/Electronic Components Crazy Fans「Box of MOSFET BS170」/Analog Devices「MOS Transistor Common Source Amplifier」
JC-120ではメインの歪みとして使っていた
所長がBox Of Rockを所有していた頃は、対JC-120用の歪みとして使う機会が多く、メインの歪みでした。
Box Of Rockの後段にはBig Muffをつなぎ、当時のエフェクターボードでも組み合わせて使っていました。

他にもBox Of Rock単体でゲインが足りない時は、BOSS DS-2やBD-2で歪みを足していました。
Box Of Rockの初期モデルとVexter・Hand Paintedについて
2006年11月時点で、Hand PaintedとVexterの両モデルが存在していました。
VexterとHand Paintedは内部パーツが同一で、外装や表記、保証などに違いがあります。
| モデル・時期 | 主な特徴 |
|---|---|
| Hand Painted | 手描きの筐体を採用。右側のスイッチは「ROCK」表記。現行モデルには生涯保証が付く |
| 旧Vexter | プリント筐体を採用。右側に「Distortron Engine」と表記。内部パーツはHand Paintedと同一 |
| 現行Vexter | ZVEX創立25周年仕様のUVプリントを採用。内部パーツはHand Paintedと同一 |
旧Vexterの「Distortron Engine」は、Box Of Rockのドライブ回路につけられた名称です。
後発のDistortronはBox Of RockのDistortron Engineをベースに、GAINスイッチと3段階のSUBスイッチを追加したモデルです。
参照元:ZVEX Effects Box of Rock Vexter/ZVEX Effects Box of Rock/ZVEX Effects Distortron/Effects Database Box Of Rock
Box Of Rockならクランチで荒々しい歪みを鳴らしたい
久しぶりに弾いても、低域のブリっとした鳴り方と高域のハリはBox Of Rockならではの個性でした。
所長ならDRIVEを上げ切るより、クランチ付近に設定してギターボリュームで歪み量を変えて使いたいペダルです。
整った歪みよりも、低域が暴れるような荒々しいアンプライクサウンドを鳴らしたい人ならハマるでしょうね。









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