Ibanez TS808は、1970年代後半に登場したTUBE SCREAMER Overdrive Pro TS808を復刻したオーバードライブです。

現行TS808を基準に、これまで試した以下のモデルとの違いもチェックしました。
- ヴィンテージTS808
- Ibanez TS-808 35th Anniversary Limited Model
- Ibanez TS808DX
- Fulltone Full-Drive 3
- WARM AUDIO Tube Squealer
- Organic Sounds TS808 Mod.
現行TS808の基本的なサウンドと使い方、ヴィンテージやTS系ペダルとの違いを紹介します。

ヴィンテージと比べると違いはありますが、現行TS808も単体で弾くと良い音なんですよね。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サウンド | 中域に特徴があり、コンプレッション感のあるTSサウンド |
| 現行モデル | ヴィンテージTS808と比べると太く聞こえる |
| ヴィンテージとの違い | ヴィンテージは中高域の抜けや音の伸び方に違いを感じる |
| TONE | 現行TS808はTONEを上げるとヴィンテージに近い方向へ調整できる |
| 使い方 | 単体のオーバードライブ、歪ませたアンプのブースト |
| バイパス | バッファードバイパス |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モデル名 | Ibanez TS808 |
| 種類 | オーバードライブ |
| コントロール | OVERDRIVE、TONE、LEVEL |
| 電源 | 9V電池/9VセンターマイナスACアダプター |
| 消費電流 | 8mA@9V |
| バイパス | バッファードバイパス |
| 現行モデル | 1970年代後半に発売されたTS808のリイシュー |
Ibanez TS808は中域に特徴があるオーバードライブ
TS808はレンジを広く出すタイプではなく、中域に特徴があるオーバードライブです。
TS系らしいコンプレッション感があり、歪み量は多くありません。
| コントロール | 役割 |
|---|---|
| OVERDRIVE | 歪み量を調整 |
| TONE | 高域の出方を調整 |
| LEVEL | エフェクトON時の音量を調整 |
OVERDRIVEの設定によって、単体のオーバードライブからアンプをブーストする使い方まで対応できます。
TS808は歪ませたアンプのブースターとしても使える
TS808は、少し歪ませたアンプの前段に繋ぐブースターとしても使えます。
アンプが少し歪んでいる状態で踏むと、低域が抑えられ、中域が前に出やすくなります。
OVERDRIVEを低めにしてLEVELを上げると、TS808自体の歪みを抑えながらアンプへ送る信号レベルを上げ、アンプ側の歪みを増やせます。
現行TS808はヴィンテージより太く聞こえる
現行TS808と今回比較したヴィンテージTS808では、現行は太く、ヴィンテージは中高域が抜けて音が自然に伸びる違いがありました。

現行TS808もTONEを上げることで、高域の出方をヴィンテージに近い方向へ調整できます。
ヴィンテージTS808は中高域が抜けて音が自然に伸びる
比較したヴィンテージTS808は、中域にフォーカスしながら、中高域が詰まらずに抜けていくサウンドでした。
エフェクトをオンにした時の変化も自然で、音がこもる感じは少なく感じました。
現行TS808は単体で弾いても良い音
ヴィンテージと続けて弾くと違いは分かりますが、現行TS808だけを弾いた時に音が悪いとは感じませんでした。
ヴィンテージの価格や実際の使い方まで考えると、所長は現行TS808でも十分だと考えています。
TONEを上げるとヴィンテージに近い方向へ調整できる
現行TS808はTONEを上げていくと、高域の上側が出てきます。
今回の比較では、TONEを調整することで、ヴィンテージTS808の高域の出方に近づけることができました。
ヴィンテージTS808は個体によってサウンドが異なる
ヴィンテージTS808は、古い個体ならすべて同じサウンドというわけではありません。
これまで複数のヴィンテージTS808を弾きましたが、ミッドに寄った個体と、カリッとした音が出る個体がありました。
現行TS808と比較する場合も、ヴィンテージ側の個体によってサウンドの違い方は変わります。
Organic Sounds TS808 Mod.を弾いて思い出したヴィンテージTS808

Organic Sounds TS808 Mod.は、高域の出方や音の伸び方から、以前に大阪の三木楽器で試したカリッとしたヴィンテージTS808を思い出しました。

当時はカリッとしたサウンドをオペアンプの種類によるものだと思っていましたが、実際に確認すると想定していたオペアンプではありませんでした。
それでも良い音が出ていたため、ヴィンテージTS808のサウンドはオペアンプの種類だけでは判断できないと感じています。
現行TS808とTS-808 35th Anniversaryの違い
Ibanez TS-808 35th Anniversary Limited Modelは、現行TS808よりハイミッドに密度と太さがあり、所長は艶やかなサウンドに感じました。

最初に弾いた段階では差が少ないと感じましたが、現行TS808と続けて比較すると違いが確認できました。
中域をプッシュした質感やコンプレッション感は共通していますが、ハイミッドの出方が異なります。
35thは、発売当時の筐体サイズやキャラメルスイッチ、シルクプリントなどを再現した限定モデルです。
現行TS808とTS808DXの違い
現行TS808と比べると、Ibanez TS808DXはコンプレッション感が少し抑えられ、弦の輪郭を確認しやすく感じました。
TS808DXは、TS系のドライブチャンネルとブースターチャンネルを組み合わせたペダルです。
ドライブチャンネルは中域がプッシュされたTS系サウンドで、ブースターはドライブの前段と後段を切り替えられます。
ブースターチャンネルは単体でも使用できます。
現行TS808とFulltone Full-Drive 3はサウンドの方向が異なる
Fulltone Full-Drive 3は現行TS808より低域が出ており、ブースターやモード切り替えも搭載しています。

Vintageモードに設定し、ヴィンテージTS808と現行TS808を含めてサウンドを比較しました。
3ノブのTS808とは低域の出方だけでなく、使える機能にも違いがあります。
WARM AUDIO Tube Squealerは現行TS808に近い
手持ちの現行TS808とWARM AUDIO Tube SquealerのTS808モードを比較すると、ブラインドでは判別しにくいほど近いサウンドでした。

Tube Squealerには、TS9、TS808、TS10の3モードが搭載されています。
MixやVoltage Boost、Pickup Voicingも搭載され、通常のTS808より調整できる項目が増えています。
現行TS808でもTSサウンドは堪能できる
現行TS808には、中域に特徴があるサウンドとコンプレッション感があり、単体のオーバードライブとアンプのブースターの両方に使えます。
今回比較したヴィンテージTS808は中高域の抜けや音の伸び方に違いがありましたが、現行TS808もTONEの調整で高域の出方を近づけられました。
ヴィンテージには個体差もあるため、古いTS808ならすべて今回比較した個体と同じサウンドになるわけではありません。

ヴィンテージとの違いと価格まで含めて考えると、通常のTS808を使うなら現行モデルで十分ですね。









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