
「Colorsound Overdriver」といえば、
Jeff Beck氏が使用していたことで有名、
~「Blow By Blow」あたりで使っていたとも。
これは74年頃の映像ですが、
足元に「Overdriver」がありますね。
(Sola Sound製のものだったはず)
…で、今回レビューするものは、
それのリイシュー版です。
ペダルレビュー
コントロールは、
- Master Volume
- Drive
- Treble
- Bass
の四つ。

筐体サイドにあるのが、
マスターボリュームですが、
オリジナルの「Overdriver」にはありません。
一説によると、Jeff Beck氏も、
マスターVOLを増設したものを使っているとか。
確かにこのマスターVOLが増設されていることで、
格段に扱いやすくなっています。
「Treble」「Bass」はその名の通り、
高域、低域をカット、ブーストしますが、
効き方は「Drive」と連動しています。
この二つのEQ、かなり効きが良いので、
かなり音作りに有効ですね。
「Drive」は下げればほぼクリーン、
上げていくことで最終的にはファズっぽい歪みも得られます。
筐体はデカいのですが、中身はこんな感じで、

…スカスカです(笑)
でもその分、めちゃくちゃ軽いのは良いですね^^
ちなみにトランジスタの型番を見ると、

「CBC184L(BC184L)」が2個のっています。
オリジナルは「BC109」とのことなので、
ドンズバのリイシューではないのかもですね。
ちなみに基板の裏を見てみると、

「Power Boost」の基板を流用してるみたいです。
とにかくほぼ情報がなく、
正式な生産時期もわかりませんが、
90年代に再販されたものと思われます。
サウンドレビュー
実は以前、70年代頃の
「Overdriver」を少し弾いたことがありますが、
このリイシューの方は少し、大人しい気はしました。
ただそれでも魅力的で毛羽立ち感のある、ファジーなサウンドが特徴です。
この動画の個体と同じ物かと思いますが、
僕の環境でゲインMAXで弾くとこんな感じ↓
※試奏環境:Fender C/S 1961 Stratcaster&Fender Blues Jr.
毛羽立ち感はあるわりには、
飽和感が適度にある程度なので、
ピッキングに対する喰いつき感が損なわれないですね。
また、もし気になった場合でも、
「Treble」「Bass」を調整することで、
嫌な音の膨らみやバイト感の弱さを矯正できるので、
思い描くサウンドに近づけれるんですよね。
この手のペダルで、
これだけ融通が利くのは驚きでした。
ちなみに「Drive」を上げきれば、
ファズと呼べる程度まで歪ますことも可能です。
また下げ切ってしまえば、
クリーンブースター的にも使うこともできます。
(↓動画途中「Drive」を操作しています)
ちなみにアンプとの相性ですが、
トランジスタアンプ(JC-120など)でも、
使えないことはないですがポテンシャルを発揮させるなら、
真空管アンプ、僕はマーシャルアンプに繋いだ時が好きでした^^
ギターVOLへの追従性も高い
回路的にどうかはわかりませんが、
どこかファズフェイスを思わせる節があり、
ギターVOLに対してもリニアに反応してくれます。
手元でクリーン~クランチと、
ゲインコントロールも容易にできますし、
絞った時でもハリ感は損なわれないのは意外でした。
また僕のギターはボリュームに、
スムーステーパーを入れていますが、
ギターVOLを絞った時でも、
カリカリした音になりにくかったですね。
弾いていて思ったのが、
昨今の下手なアンプライク系ペダルより…
よっぽどそれらしいといいますか、
ずっと魅力的な音に感じましたね。
他の機器(ワウ)と組み合わせた時の相性について
例えば、ワウとの相性ですね。
もし仮にファズフェイス系となると、
問題となるのが…前段にワウ繋ぐと、
エフェクトがかからないことです。
しかしこの「Overdriver」は問題なし、
普通にワウは効きました^^
…で、「Drive」を上げ過ぎた状態で、
ワウペダルを踏むと「ピュオー」と発信音がなります^^;
ただ、この発信音が鳴らない程度まで、
「Drive」を上げた時が個人的には、
ベストセッティングを見つけるポイントだなと感じました。
このポイントだとノイズも少なく、
手元でのゲインコントロールもスムーズで、
出音も変に毛羽立たないのでバランスよく鳴る印象でしたね^^
まとめ
僕はかなり好みなペダルでした^^
嬉しかったのが、
ファズライクなオーバードライブ、
そう言ってしまえば他にもありますが、
僕のイメージするロックなサウンドが飛び出してきたこと。
ルックスも相まって、
ニヤニヤしながら弾いてしまいました^^
そしてまさかこんなに、
コントローラブルなペダルとは…
思いもしませんでした。
…で、強いて不満を言うと…、
電池交換がめちゃくちゃしにくく、
裏蓋が外れにくいので強引に、
マイナスドライバーで開けるしかない点ですかね^^;
以上、今まで欲しくても、
タイミングよく、なかなか出物に恵まれず…
探し続けてきた一台。
手元に届いて音を出した瞬間、
すごく幸せな気分になったのは久々でした^^
モノがあまりないので、おすすめしにくい一台ですが、
もし見かけることがあったら是非、触ってみてほしいペダルですね^^
類似モデル、レプリカについて
この「Colorsound Overdriver」、
いくつかの類似モデル、レプリカが存在します。
- nature sound VS-OverDriver
- Vick Audio Overdriver
- Prescription Electronics Inc RX Overdriver
- ThroBak Electronics Overdrive boost
あと実は「Line6 M9」に入っている、
「Color Drive」の元ネタが「Overdriver」だそうです^^
ただこの「Color Drive」の音は、
ちょっと音がカリカリし過ぎるといいますか…
イメージとは違いましたね^^;
「Overdriver」購入時の注意点
もし手に入れたいと考えている人に、
ちょっと注意しておいたほうがよいかな?
と思ったことがあったのでシェアしておきます!
海外サイトを見ていると、
同じ「Overdriver」でも改造された、
「Colorsound Overdriver modified to original Powerboost spec」
といった物が存在しまして、
「Power Booster」化されたものと予想されます。
もしこれが「Power Booster」そのものであれば、
今回、僕が弾いたものとは別モノの可能性は高いかなと。
実際はどうかわかりませんが、
購入時には「こんなものもある」と知っておいたほうがよいかもです^^;
あとこのペダル、エフェクターを自作する人にも面白いかも。
色々な発見があるかもしれませんね^^
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