歪みエフェクターで音作りをする時の一つの手法として、ユニティなポイントを探してセッティングするやり方があります。

Sera Sound Productsさんと一緒に、BD-2、TS9、RATなどをサンプルにしながら、ユニティなポイントを探してから音を作る流れを紹介します。
アンプ側のクリーンサウンドを作る考え方や、店頭試奏、AB比較のやり方もあわせて解説します。

つまみをむやみに調整するより、まずユニティなポイントを探すところから始めてみましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| テーマ | 歪みペダルをオン・オフして、音量感やトーンの差が少ない位置を探す |
| 音作りの順番 | アンプ単体でクリーンを作ってから、ペダル側でユニティを探す |
| チェックしたペダル | BOSS BD-2、Ibanez TS9、Proco RAT |
| 店頭試奏の考え方 | マイギターとメインの歪みを持参し、普段の音との差を比べる |
| 比較の考え方 | 直列ではなく、ABスイッチやスイッチャーで切り替えて判断する |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出演 | セラサウンドプロダクツ セラさん |
| アンプ | Quilter Aviator Cub |
| オーバードライブ | BOSS BD-2、Ibanez TS9 |
| ディストーション | Proco RAT 1986年製 |
| 比較で触れたペダル | Fulltone Full-Drive、Lovepedal COT50など |
| 主な内容 | ユニティ、アンプ側の音作り、店頭試奏、AB比較の考え方 |
歪みエフェクターはユニティなポイントを探してからセッティングする
歪みエフェクターを触る時は、まずペダルをオン・オフしてユニティなポイントを探します。
ユニティなポイントは、エフェクターをオン・オフしても、音量感やサウンドの変化ができるだけ少ない位置です。

ユニティなポイントを先に見つけると、Volume、Gain、Toneを調整した時の変化を追いやすくなります。
ペダルを踏んだ瞬間に音量だけが上がるのか、高域が強くなるのか、中域に寄るのかを分けて確認できます。

ペダルによってはユニティとなるポイントが探しにくいものもありますが、意識してみると見つかります。
ユニティから歪みを作る時の流れ
ユニティから歪みを作る時は、アンプ、ペダル、微調整の順番で確認します。
- アンプ単体で欲しいクリーンサウンドを作る
- ペダルをオン・オフして、音量感とトーンの差が少ない位置を探す
- Gainで歪み量を決める
- Toneで高域やこもり方を調整する
- Levelでオン・オフ時の音量感をそろえる
最初にユニティなポイントを見つけておくと、Gain、Tone、Levelを調整した時に何が変わったのかをチェックしやすくなります。
BD-2やTS9、RATのような王道ペダルでも、ユニティの位置やトーンの出方はそれぞれ違います。
歪みペダルを踏む前にアンプ側のクリーンを作る
歪みペダルを使う前に、アンプ単体で欲しいクリーンサウンドを作ります。
所長の場合は、アンサンブルでへこんでほしくないミッドやミッドローをアンプ側でしっかり出し、高域は耳に刺さらないように少し落ち着かせます。

スタジオ常設のJC-120などを使う場合でも、まずアンプで音を作り、ペダル側でユニティなポイントを探す流れは同じです。
アンプ側の音が決まっていると、ペダルを踏んだ時に何が足されたのか判断しやすくなります。
BD-2・TS9・RATでユニティなポイントを探す
BD-2、TS9、RATは、それぞれユニティになる位置や、GainとToneを調整した時のサウンドが異なります。
BD-2はToneを絞ることでアンプの音に近づき、TS9はユニティに近づけても中域に寄るキャラクターが残ります。
RATはFILTERの向きが一般的なToneと逆なので、Distortionを下げた状態からFILTERを調整してユニティを探します。
BD-2は12時設定よりToneを絞ってユニティを探す
BD-2は、すべてのつまみを12時にすると高域が鋭く出すぎる場合があります。
ジャキッとした成分が強くなると、バンドアンサンブルではギターがうるさく感じられる原因にもなります。
ユニティなポイントを探っていくと、BD-2ではGainを下げて、Toneを左へ回した方がアンプの音に近づきます。
BD-2をクリーンなアンプに合わせる場合、Toneをかなり絞るぐらいでユニティに近づく場面があります。
ユニティな状態からGainを上げると、アンプ本来の鳴りを大きく崩さずにドライブサウンドを作れます。
Volumeを少し上げるだけなら、クリーンブースターのように使うこともできます。

BD-2は12時から始めるより、まずユニティを探す方がサウンドの変化を追いやすいですね。
BOSSのBD-2やOD-3は、LEVEL、GAIN、TONEの役割が分かりやすく、音作りの順番を追いやすいです。
Gainを上げて音がこもったらToneを足し、音量が上がりすぎたらLevelを下げるように、一つずつ調整できます。
ペダルによっては、BASSを上げるとローだけでなく歪み方まで変わるものもあります。
BOSSの王道モデルは、つまみの表記と音の変化が結びつきやすく、初めて触る時でも変化を確認しやすいです。
| 操作 | 確認する変化 |
|---|---|
| Gainを上げる | 歪み量、音のこもり方、音量の上がり方を見る |
| Toneを調整する | 高域の出方や、耳に刺さる成分を確認する |
| Levelを調整する | オン・オフ時の音量感をそろえる |
TS9はユニティにしてもミッドのキャラクターが残る
TS9は、ユニティに近づけても完全にフラットなクリーンブースターにはなりません。
Gainを0に近い位置にして、ToneとLevelを調整しながらユニティなポイントを探します。
Gainを0にしてToneとLevelを調整しても、中域が集まり、上下のレンジが少し丸くなる感じが残ります。
フラットなブースターとして使うと、TS9のキャラクターが気になる場合があります。
アンプが少し歪んでいる状態で踏むと、低域が抑えられ、中域が前に出やすくなります。
TS9はフラットに寄せるより、ミッドに寄るキャラクターを活かしてセッティングする方が自然です。
TS系ペダルは、Toneを上げていくと、ある位置から高域が急に開いてくるように感じる場合があります。
RATはFILTERの向きを理解してユニティを探す
RATは、FILTERの効き方を理解しておくとユニティから音を作りやすくなります。
RATではDistortionを9時以下にし、FILTERを調整しながらユニティなポイントを探します。
RATのFILTERは一般的なToneとは向きが逆で、右に回すとこもり、左に回すと高域が出ます。
ユニティなポイントが見つかったら、Distortionを上げて歪み量を決めます。
Distortionを上げて音が丸くなったら、FILTERを少し左に回して高域を出します。
Distortionが12時以降になると、中域にクセが出てくるため、歪み量とFILTERを合わせて確認しましょう。
| ペダル | ユニティで確認するところ |
|---|---|
| BD-2 | Toneを絞った位置で、オン・オフの高域差を確認する |
| TS9 | Gainを下げても残るミッドの寄り方を確認する |
| RAT | FILTERの向きと、Distortionを上げた時の丸さを確認する |

自分の環境以外で音作りをする場合、店頭での比べ方も大事になります。
店頭試奏ではマイギターとメインの歪みで比較する
楽器店で試奏する場合は、普段使っているマイギターとメインの歪みペダルを持参すると判断しやすくなります。
楽器店に置いてあるアンプ自体の鳴りが良い場合、ペダルに関係なく良く聴こえてしまうことがあります。
自分のギターとメインの歪みを並べて弾き、普段の音との差だけでなく、手元ボリュームを絞った時の変化やノイズも確認します。
手元ボリュームとノイズも比較する
店頭で比較する時は、歪ませた時の音だけでなく、ギター側のボリュームを絞った時の落ち方も確認しましょう。
手元でクリーンに落ちるか、音がこもりすぎないか、ノイズがどれくらい出るかを見ると、普段の環境で使う時の差を判断しやすいです。
- マイギターで弾いた時の音の出方
- メインの歪みペダルとの差
- 手元のボリュームを絞った時のクリーンの落ち方
- ノイズの量
- 普段使うアンプやボードとの相性

YouTube動画で良い音に感じても、実際のスピーカーから出る音と自分の耳に届く音には違いが出ます。
歪みペダルを比較する時は条件をそろえる
ペダル単体の違いを比較する時は、直列で並べるよりABスイッチやスイッチャーを使い、比較する条件をそろえます。
バッファードペダルのバイパス音やパッチケーブル、電源などでも歪みの出方が変わるため、ペダル本体以外の影響も分けて確認します。
直列ではなくABスイッチやスイッチャーを使用する
ペダルを比較する時は、直列で並べるよりABスイッチやスイッチャーで切り替えた方が、単体の違いを判断しやすいです。

単純に直列で繋ぐと、手前にあるバッファードペダルのバイパス音で、後ろに繋ぐペダルが影響を受ける場合があります。
例えば、Lovepedal COT50のようなトランジスタ1石のペダルは、手前にバッファードペダルを繋ぐと出音だけでなく挙動も変わります。
厳密に言うとABスイッチやスイッチャーでも音は変わりますが、直列に繋ぐより比較条件をそろえやすくなります。
歪みが微妙に感じる原因はペダル本体以外にもある
歪みペダルの音が微妙に感じる時は、ペダル本体だけが原因とは限りません。
後ろに繋いでいる空間系ペダルのバイパス音、パッチケーブル、電源などによって、歪みの出方や高域の抜け方が変わる場合があります。
ペダル単体で比較する時は、できるだけ条件をそろえ、直列でつないだ時の影響も分けて考えます。
理想はマイギターやマイボード、マイアンプの組み合わせで試し、普段のシステムの中でどう鳴るかを確認することです。
最初の歪みペダルは3〜4ノブの定番モデルから触る
最初に買う歪みペダルなら、つまみが3〜4ノブの定番モデルから試すと音の変化を追いやすいです。
つまみが多すぎるペダルは、どのつまみが音にどう影響しているのか分かりにくくなります。
BD-2やOD-3のような王道ペダルは、Level、Gain、Toneの関係を確認しながら音作りを学びやすいです。
中古の流通量も多く、手に入れやすい価格帯なので、最初の1台として選びやすいペダルです。

試したことがなければ、一度鳴らしてみてほしいですね。









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