フルアナログ回路で作られたClass A Output Stage Drive、Strymon Fairfaxをレビューします。

Fairfaxは、1965年にランディ・バックマンのために設計されたGarnet Amplifiers Herzogを元に開発されたペダルとのこと。
真空管プリアンプからClass Aパワーアンプ、出力トランスまでの飽和特性をフルアナログ回路で構成したモデルであり、Strymonがフルアナログペダルを展開するSeries Aの第1弾として登場しました。
今回、Fairfaxを自分のペダルボードに入れ、どのような使い方ができるかを試しました。
所長は愛用するMalin AMPのプリアンプで、クリーンとドライブを作っています。
これまでは、プリアンプへゲインを加えるためにEVA電子のゲルマファズやシリコンファズを使っていました。
Fairfaxを同じ位置に入れ、元のサウンドを活かしながら歪みのキャラクターを加えられるか検証しました。
| 項目 | 確認した特徴 |
|---|---|
| 基本的な使い方 | 元のサウンドに歪みのキャラクターや飽和感を加えられる |
| BRIGHT | オンにすると高域が出て、ギターボリュームを絞った時も自然に感じる |
| SAG | 自然なコンプレッション感からブチブチした音まで調整できる |
| DRIVE | 歪み量だけでなくローの出方も変化する |
| スタッキング | ファズを前段に置いても巻弦のローが潰れにくい |
| 主な使い方 | クリーンからクランチを作る/ドライブへゲインを足す/ファズと組み合わせる |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Strymon |
| モデル名 | Fairfax |
| 種類 | Class A Output Stage Drive |
| 回路 | フルアナログ回路 |
| コントロール | DRIVE/LEVEL/SAG |
| スイッチ | BRIGHT |
| 内部昇圧 | 9V入力を内部で40Vへ昇圧 |
| バイパス | True Bypass |
| 入出力 | モノラルイン/モノラルアウト |
| 電源 | 9V DCセンターマイナス/500mA以上 |
| サイズ | 約115×72×59mm |
| 順番 | 接続した機材 |
|---|---|
| 1 | ギター |
| 2 | バッファー/コーラス/Vibe Machineなど |
| 3 | Strymon Fairfax |
| 4 | ボリュームペダル |
| 5 | Malin AMPプリアンプ |
| 6 | Universal Audio UAFX Del-Verb |
Fairfaxは元のサウンドに歪みのキャラクターを加えられる
Fairfaxは、プリアンプで作ったクリーンやドライブを活かしながら、歪みのキャラクターを加えられます。
単体の歪みペダルとして鳴らすこともできますが、今回はペダルボードに入れた使い方を試しました。

LEVELは、Fairfaxをオフにした時よりも音量が少し上がる位置に設定しています。
LEVELを上げると、ハリ感も加わります。
DRIVEとSAGに加え、BRIGHTスイッチとの組み合わせでもサウンドが変わります。
コントロールは3つとBRIGHTのオン・オフだけですが、設定による変化は意外とあります。

プリアンプのように使うより、歪みペダルとしてキャラクターを加える使い方がしっくりきました。
SAGは、真空管アンプで電源電圧が下がった時の反応を調整するコントロールです。
低い設定では軽いコンプレッション感が加わり、上げると音の立ち上がりや歪み方が変わります。
最大付近では、ブチブチしたゲートファズ系のサウンドまで作れます。
BRIGHTオンでクリーンからクランチを作る
クリーンチャンネルでは、Fairfaxのオン・オフでクリーンとクランチを切り替えられます。
Fairfaxをオンにすると軽く歪み、クリーンチャンネルでもクランチサウンドを作れました。
| 使用チャンネル | クリーンチャンネル |
|---|---|
| DRIVE | 軽いクランチになる位置 |
| LEVEL | 元のサウンドより少し音量が上がる位置 |
| SAG | ゼロから少し上げた位置 |
| BRIGHT | オン |
| 使い方 | Fairfaxのオン・オフとギターボリュームで調整 |
Fairfaxをオンにしたままギターボリュームを絞ると、BRIGHTオフでは少しこもる感じがあります。
BRIGHTオンでは高域がキラッと出て、ローが少し減るように感じました。
ギターボリュームを上げ下げして歪み量を変える場合は、BRIGHTオンの方が自然です。
力まずに弾くと高域が自然に出るため、ギターボリュームを動かした時も気になりませんでした。
DRIVEを上げると、歪み量だけでなくローの入り方も変わります。
BRIGHTで高域を残し、DRIVEでローを合わせると、ギターボリュームを動かした時の出音もバランスよく聞こえました。
SAGはゼロでも使えますが、少し上げると歪みに程よい飽和感が加わります。
コンプレッション感も加わり、チョーキングや音を伸ばした時にスムーズに聞こえました。
ドライブチャンネルでFairfaxをオンにする
プリアンプのドライブチャンネルでも、Fairfaxをオンにしてゲインを加えられます。
動画ではギターボリュームを9.5付近に設定し、Fairfaxをオンにしました。
| 使用チャンネル | ドライブチャンネル |
|---|---|
| ギターボリューム | 9.5付近から調整 |
| BRIGHT | オン |
| Fairfax | オン・オフでゲインを追加 |
| ギター側 | ボリュームとトーンでサウンドを調整 |
BRIGHTをオンにしているため、Fairfaxを踏むと音が少し立つように感じます。
ギターボリュームを絞れば、ドライブチャンネルからクリーン寄りの音まで変化させられます。
Fairfaxのオン・オフに加え、ギター側のボリュームとトーンでもサウンドを変えられます。

オン・オフとギター側の操作を組み合わせると、鳴らしたい音のイメージにしっくりきました。
ファズの後段でFairfaxを使う
Fairfaxは、手前にファズを置いても巻弦のローが潰れにくいペダルです。
ファズを踏んだ状態でFairfaxをオンにしても、5弦や6弦の鳴り方が変に丸くなりませんでした。
強く圧縮されて、巻弦がキュッと締まりすぎる感じも少ないです。
Fairfaxは、単体でもローがしっかり出るサウンドです。
前段でファズを踏んでも帯域が削られにくく、音の迫力も残りました。
Fairfaxは、9V入力を内部で40Vへ昇圧しています。
公式サイトでは、高いヘッドルームとアンプのような反応を得るための設計と説明されています。
ファズを手前で踏んでも音が破綻しにくかったのは、ヘッドルームの余裕も関係しているのでしょう。

ファズだけでなく、オーバードライブやディストーションを前段に置いても破綻しにくいと感じました。
SAGとDRIVEを上げるとブチブチした音も作れる
Fairfaxは、SAGとDRIVEを上げるとゲートファズのようなブチブチした音も作れます。
SAGとDRIVEを最大にすると、クリーンチャンネルでは音が途切れるような歪み方になりました。
| SAG | 最大 |
|---|---|
| DRIVE | 最大 |
| クリーンチャンネル | ブチブチしたゲートファズ系の音 |
| ドライブチャンネル | 音の立ち上がりが少し遅れる |
| ギターボリューム | 絞るとブチブチした反応が強調される |
ドライブチャンネルでは、ブチブチした音に加え、音の立ち上がりが少し遅れるサウンドも作れます。
スウェルサウンドのように素直に立ち上がらない、独特の鳴り方です。
ブチブチした設定では、ギターボリュームを絞ると反応がさらに強調されます。
ユニバイブやディレイを組み合わせると、エフェクティブなサウンドにも使えます。
SAGを中央付近に戻し、DRIVEを少し高めにする設定も試しました。
BRIGHTをオフにすると高域が抑えられ、太さを保ちながらゲインを上げられます。
ドライブチャンネルではファズに近い歪み方になり、スムーズすぎない飽和感も残りました。

スムーズすぎず、音が途切れきらないような飽和したサウンドがかっこよかったですね。
Fairfaxがおすすめの人
- 気に入っているサウンドに歪みのキャラクターを加えたい人
- ギターボリュームでクリーンからクランチまで調整したい人
- ファズや歪みペダルを前段に置いて使いたい人
- SAGを使ったブチブチしたサウンドも鳴らしたい人
- ペダルボードの基本サウンドに変化を加えたい人
Fairfaxをおすすめしにくい人
- 元のサウンドをほとんど変えずに音量だけ上げたい人
- ギターボリュームを絞った時のこもりを避けながらBRIGHTオフで使いたい人
- 一般的なオーバードライブのような使い方だけを求める人
- 500mA以上の電源を用意したくない人
ペダルボードでFairfaxを使うなら
所長の場合、Fairfaxはプリアンプで作った基本のサウンドに、SAGを活用した歪みと質感を足す使い方がはまりました。
単体の歪みとして使う場合は、BRIGHTとSAGを調整し、ギターボリュームを絞った時のこもりやゲイン感を合わせてみましょう。
スタックペダルとしても有用で、手前にファズやオーバードライブを踏んでも雰囲気を壊さずに鳴らすことができます。

単体の歪みとしてはもちろん、お気に入りのサウンドにプラスワンできるのも良かったですね。









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