Kingsley Artisanは、真空管を内蔵したファズペダルです。

GainやBias、Tone Capを触ることで、ザラッとしたファズサウンドからオーバードライブ、クランチサウンドも作れます。
MOREスイッチを踏むと、単に歪み量が増えるというより、ファズの質感や高域の抜け方が変わります。
つまみを少し触るだけで出音が変わるため、シンプルなファズというより、プリアンプ的に音を追い込めるペダルでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Kingsley |
| モデル名 | Artisan |
| 種類 | 真空管内蔵ファズ |
| コントロール | Gain、Bias、Volume、Input Z、Tone、Tone Cap |
| フットスイッチ | On/Off、MORE |
| 電源 | 9V / 500mA |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ギター | ストラトキャスター |
| アンプ | Quilter Aviator |
| アンプ設定 | クリーン |
| 電源 | Strymon Ojai |
| 確認した機能・仕様 | Gain、Bias、Input Z、Tone、Tone Cap、MOREスイッチ、ギターボリュームの反応 |
Artisanはファズを軸にクランチやオーバードライブも作れる
まず、貸してくれた友人おすすめのセッティングで鳴らしました。
通常オンでは、クランチからオーバードライブまでのサウンドでした。
ギターボリュームを絞ると、クリーンに近いところまでゲインが下がります。
そこからギターボリュームを上げていくと、クランチ、オーバードライブと歪みが増えていきます。
MOREスイッチを踏むと、強烈に潰れるファズではなく、ザラッとした独特の質感が加わります。

このセッティングでは、通常オンでオーバードライブ、MOREでファズの質感を足す使い方が好みでした。
ギターボリュームを絞っても音がこもらない
Artisanは、ギターボリュームを絞ってもこもらず、高域が抜けてきます。
真空管入りのプリアンプ系ペダルでは、ギターボリュームを絞ると高域が落ちてこもる場合があります。
MOREスイッチを踏んだ状態でも、ギターボリュームを絞るとクリーンに近い音までゲインを落とせました。
クランチぐらいでMOREを踏むと、ゲインと高域が少し伸びます。
ギターボリュームやピッキングで、歪みの出方をコントロールしながら弾けるペダルです。
Gainを上げすぎるとMOREとの差は薄くなる
Gainを上げると、Artisan単体でも十分なゲインを稼げます。
GainをマックスにしてMOREを踏むと、かなり歪みます。
ただし、BiasやGainを上げすぎると、MOREスイッチを踏んだ時のキャラクター差は薄くなります。
Biasで低域と歪みの質感が変わる
Biasを触ると、低域の出方と歪みの質感が変わります。
| Biasの位置 | 音の変化 |
|---|---|
| 右回し側 | 通常時とMOREスイッチの差が出る |
| 12時付近から少し左 | ローが出て、MOREとの差も残る |
| 左回しいっぱい | 歪みが強くなり、音切れしそうなゲート感が出る |
Biasを左に回すほどローが出て、歪みの質感も少し粗くなります。
左回しいっぱいにすると歪みは強くなりますが、MOREスイッチを踏んだ時の差は薄くなります。
バッキングとソロで踏み分けたい場合は、Biasを12時から右回し側に置いた方がキャラクターの違いを出せます。
アンプのバイパス音に近い低域を残したい場合は、Biasを少し左に戻すのも一つです。
Input Zは入力インピーダンスと低域の出方を変える
Input Zは、入力インピーダンスを変えるつまみです。
公式サイトでは、10kΩから1MΩまで可変すると説明されています。
また、Input Zはハイパスフィルターとしても働くため、下げるほど低域が削れる方向に変化します。
動画では、Input Zも触って確認しました。
左から回していくと、途中で音量がグッと出るポイントがありました。
今回のセッティングでは、2時方向あたりで音量が出てきました。

そこからさらに上げても変化はなかったので、所長の環境では2時あたりで入力インピーダンスが合った可能性がありますね。
Toneは高域が立つポイントを探すつまみ
Toneを上げると、高域がジャキッと立ってきます。
ただ、上げれば上げるほど良いというより、途中で音の質感が変わるポイントがあります。
今回の音出しでは、1時から2時方向あたりに、まろやかすぎずジャキジャキしすぎないポイントがありました。
こもりがなくなり、高域が出てくる位置で止めるとよいでしょうね。
Tone Capで歪みの密度と高域の出方が変わる
Tone Capはロータリースイッチで、ポジションごとに歪みの質感が変わります。
| Tone Capの位置 | 音の変化 |
|---|---|
| 右回しいっぱい | 歪みが少し落ち、クリアな音になる |
| 右から1つ左 | 歪みが乗り、MOREを踏んだ時の質感も出る |
| 左回し側 | ジャキッとした鋭い歪みになる |
右回しいっぱいでは、歪み量が少し落ちてクリアなサウンドになります。
右から1つ左のポジションでは、歪みが乗り、MOREを踏んだ時の質感も出てきます。
左回しにすると高域が出て、密度のある鋭い歪みになります。
この位置でBiasを左に回すと、さらにゴリッとした歪みの質感が出てきます。
Tone Capを触った後は、ToneやBiasも合わせて調整が必要ですね。
つまみ同士が干渉するので音作りは少し難しい
Artisanは、1つのつまみだけで音が決まるペダルではありません。
Biasを触ると低域と歪みの質感が変わり、Tone Capを触ると高域や歪みの密度が変わります。
さらにToneやGainも絡むため、1つ触ると他のつまみの効き方や出音も変わる印象です。

最初は少し難しいですが、ハマるポイントが見つかるとプリアンプを鳴らしているような出音になります。
9V 500mAでペダルボードにも組み込める
Artisanは真空管内蔵ペダルですが、電源は9V 500mAです。
動画では、Strymon Ojaiから電源を取って鳴らしました。
電流容量を満たせるパワーサプライであれば、ペダルボードにも組み込めます。
所長のミニボードにも入れてみましたが、Zuma R300で供給ができ、組み込むことができました。

Kingsley Artisanがおすすめの人
- ギターボリュームやピッキングで表情を変えられるファズが欲しい人
- クランチやオーバードライブも鳴らせるファズが欲しい人
- BiasやTone Capを触りながら音を追い込みたい人
- MOREスイッチでファズの質感を切り替えたい人
- プリアンプ的な出音のペダルをボードに入れたい人
Kingsley Artisanをおすすめしない人
- シンプルな3ノブのファズを探している人
- 踏むだけで毎回同じ音が出るペダルが欲しい人
- 強烈に潰れるファズだけを求める人
- つまみを細かく触って音を追い込むのが苦手な人
- 安価なファズペダルを探している人
高いけど欲しくなる真空管内蔵ファズペダル
Kingsley Artisanは、安いペダルではありません。
国内で気軽に買えるモデルではなく、入手には待ち時間や中古価格の高さもあります。
ただ、真空管内蔵らしいプリアンプ感のある出音、ギターボリュームへの反応、MOREスイッチで足せるファズの質感は魅力でした。

ファズでありながら、クランチやオーバードライブまで鳴らせる、ペダルボードに入れたくなる1台でした。









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