TS9、TS808、TS10系のサウンドを1台で切り替えられる、WARM AUDIO Tube Squealerをレビューします。

Tube Squealerは、ModeスイッチでTS9、TS808、TS10系のキャラクターを選べるTS系オーバードライブです。
手持ちの現行TS9、TS808と弾き比べたところ、ブラインドで聴くと判別しにくいぐらい近いサウンドでした。
Mix、Voltage Boost、Pickup Voicing、True/Buffered Bypassの切り替えもあり、一般的なTS系より音作りの幅を広げやすいモデルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | WARM AUDIO |
| モデル名 | Tube Squealer |
| 種類 | TS系オーバードライブ |
| モード | TS9、TS808、TS10 |
| コントロール | Volume、Tone、Drive、Mix |
| バイパス | True Bypass / Buffered Bypass切り替え |
| 主な機能 | Voltage Boost、Pickup Voicing |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ギター | テレキャスター、レスポール |
| 比較ペダル | Ibanez TS9、Ibanez TS808 |
| アンプ | Quilter Aviator |
| アンプ設定 | クリーン |
現行TS9とTS808にはかなり近い
Tube Squealerを手持ちの現行TS9、TS808と弾き比べました。
TS9モードもTS808モードも、現行品にかなり近いサウンドです。
ブラインドで聴くと、判別しにくいぐらい似ていると感じました。
つまみの位置も近いところで雰囲気を合わせられるため、現行TS9やTS808の代わりとしても使いやすいです。
ヴィンテージTS808そのものというより、現行TS9やTS808に近いサウンドとして考えると納得しやすいモデルです。
TS10モードは少し太く、輪郭も出る
TS10の実機は手元になかったため、TS808モードとTS10モードを切り替えてサウンドの傾向を確認しました。
TS10モードは、TS808モードより少し音が太く、輪郭も少ししっかり出る印象です。
少し角ばった質感もあり、以前弾いたTS10の雰囲気を思い出すサウンドでした。

TS808の丸さだけでなく、もう少し太さや押し出しが欲しい場面で使いやすいでしょうね。
True BypassとBuffered Bypassを選べる
Tube Squealerは、True BypassとBuffered Bypassを本体のスイッチで切り替えられます。
TS9やTS808はバッファードバイパスなので、ペダルをつなぐだけでバイパス音にも変化があります。
Tube SquealerのBuffered Bypassは、TS9のバイパス音と比べてもかなり近い印象でした。
True Bypassにすると、ペダルを通した時の音の変化はかなり少なくなります。
後ろにファズなどバッファーの影響を受けるペダルをつなぐ場合、True Bypassを選べる点は利点です。
Voltage Boostで一音ずつ聞こえやすくなる
本体側面のVoltage Boostをオンにすると、音がくっきり出るように感じました。
弦を弾いた時に、一音ずつ聞こえやすくなるような鳴り方です。
一方で、コンプレッション感や歪み感は少し下がります。
TSらしいコンプレッション感を残したい場合はオフ、分離感を出したい場合はオンが合います。
Mixノブと組み合わせると、TS系らしさを少し弱めたサウンドも作ることも可能です。
Mixノブで歪み感と原音感を調整できる
Tube Squealerで特に面白かったのが、クリーン成分を混ぜられるMixノブです。

Mixを上げると歪み感が減り、原音の鳴り方が前に出てきます。
Mixを100%に近づけると、ペダルを通っていないぐらいのクリーン寄りの音になります。
Mixを下げると、TS系らしい中域の押し出しと歪み感が戻ってきます。
0%と50%を比べると、低域の鳴り方やダイレクト感も変わりました。
Mixを上げると音量が少し下がるため、Levelで補正しながら使うと合わせやすいです。

所長としては、10時から1時あたりの間で調整すると、TSらしさを残しながら原音感も足しやすいと感じましたね。
ギターボリュームを絞った音にも芯が残る
Mixを上げた状態では、ギターボリュームを絞った時の音にも芯が残りやすくなります。
TS系らしい中域のコンプレッション感を少し弱めながら、歪み感だけを足す使い方もできます。
手元でクリーン寄りに戻した時も、音がまろやかになりすぎないところが使いやすいです。
TS系ペダルのコンプレッション感が強く感じる人は、Mixを上げた設定も試してみると面白いと感じました。
Pickup Voicingは高域の出方が大きく変わる
Pickup Voicingは、シングルコイルとハムバッカーに合わせて高域の出方を切り替える機能です。
テレキャスターでハムバッカーモード側に切り替えると、高域がかなり持ち上がります。
トレブルブースターに近い、尖ったサウンドも作れます。
レスポールで試しても高域はしっかり出るため、ギター側のトーンを下げて調整する使い方が合いました。
ハムバッカーでモコモコした音を避けるだけでなく、あえて高域を出してギター側のトーンで丸める使い方もできます。
Pickup Voicing、Mix、Voltage Boostを組み合わせると、一般的なTS系とは違う方向の音も作れます。
TS系としても普通のオーバードライブとしても使える
Tube Squealerは、TSサウンドの再現度が高いだけではありません。
Mix、Voltage Boost、Pickup Voicingを使うことで、ミッドに寄ったTSらしさを少し弱めた音も作れます。
軽い歪み感を足しながら、原音の鳴り方を残したオーバードライブとしても使えます。
TS9、TS808、TS10の雰囲気を1台で試せるだけでなく、プラスアルファの音作りができる点も魅力です。
TS系が欲しい人はもちろん、シングルコイルとハムバッカーで音を調整しやすいオーバードライブを探している人にも合うと感じました。
ヴィンテージTSとは完全に同じではない
Tube Squealerは、現行のTS9やTS808とはかなり近いサウンドでした。
ただ、ヴィンテージのTS808と完全に同じ音ではありません。
過去に現行TS808、現行TS9とヴィンテージ個体を比べた時も、弾いている側では違いを感じました。
外で聴いていると分かりにくい程度の違いでも、弾き心地には差があります。
ヴィンテージ個体の弾き心地まで求めるなら、オリジナルを選ぶ方がよいでしょう。
現行TS系の雰囲気で十分なら、Tube Squealerで十分とも感じました。
Tube Squealerがおすすめの人
- TS9、TS808、TS10系のサウンドを1台で試したい人
- 現行TS9やTS808に近い音を1台でまとめたい人
- True BypassとBuffered Bypassを切り替えたい人
- MixやVoltage BoostでTS系の中域感を調整したい人
- 最初のTS系オーバードライブ候補を探している人
Tube Squealerをおすすめしない人
- ヴィンテージTS808やTS9の弾き心地まで求める人
- 古いTS系ペダル特有の感触まで重視する人
- シンプルな3ノブのTS系で十分な人
- 多機能なTS系ペダルを必要としない人
- ボードのスペースに余裕がない人
まとめ
WARM AUDIO Tube Squealerは、現行TS系のサウンドをかなり高い精度でまとめながら、今のペダルボードでも使いやすい機能を足したオーバードライブです。
TS9やTS808の代わりとして使えるだけでなく、MixやVoltage Boostを使うことで、少し原音感を残したTSサウンドも作れます。
True BypassとBuffered Bypassを選べるため、バッファの干渉を受けやすいファズの手前でも繋げるなど、使い勝手の良さも魅力です。
ヴィンテージTSと完全に同じ音を求める人には別の選択肢もありますが、現行TS系のサウンドを1台でまとめたい人におすすめのペダルです。








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