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Ghost Note Audio Swirls 使用感レビュー

接続順とノイズについて
Ghost Note Audio Swirlsは、一般的なコンパクトコーラスと同じ感覚で使うより、ラック系エフェクトをペダル化した機材として考えると理解しやすいです。
実際に試したところ、Swirls単体でアンプにつないだ場合や、ギター直後に接続した場合は、エフェクトON時のホワイトノイズが気になる場面がありました。
一方で、プリアンプ後やアンプのSEND後に接続すると、ホワイトノイズはかなり気になりにくくなりました。
この違いは、Swirlsに入る信号レベルと、Swirls内部のノイズフロアとの関係で考えると分かりやすいです。
Swirls単体でホワイトノイズが出る理由
今回の検証では、電源や前段機材を変えても、エフェクトON時のサーッというホワイトノイズは残りました。
| 確認した条件 | 結果 |
|---|---|
| ZUMAで給電 | ホワイトノイズあり |
| Ojaiで給電 | ホワイトノイズあり |
| EVAスタビライザーあり | ホワイトノイズあり |
| EVAスタビライザーなし | ホワイトノイズあり |
| INPUTを0 | ホワイトノイズあり |
| Chorus Mixを0 | ホワイトノイズあり |
| Detune Mixを0 | ホワイトノイズあり |
| Ratio最小 | ホワイトノイズあり |
INPUTを0にしてもノイズが残るため、前段から入ってきたノイズというより、Swirls本体をONにしたときの内部ノイズフロアとして捉えるのが自然です。
メーカーからも、AD/DA変換時の量子化ノイズによるホワイトノイズの可能性があるとの回答がありました。
S/N比は「使いたい音」と「ノイズ」の差で考える
S/N比は、使いたい音とノイズの差を示す考え方です。
Swirls内部に一定量のホワイトノイズがある場合、入力する音が小さいほど、ノイズとの差が小さくなります。
そのため、ギター直後の小さい信号では、ホワイトノイズが前に出て聞こえやすくなります。
| 入力する信号 | Swirls内部ノイズとの関係 | 聴こえ方 |
|---|---|---|
| ギター直後の小さい信号 | 使いたい音とノイズの差が小さい | ホワイトノイズが目立ちやすい |
| プリアンプ後の大きい信号 | 使いたい音とノイズの差が大きい | ホワイトノイズが目立ちにくい |
| アンプのSEND後の信号 | 信号レベルを確保しやすい | S/N比を稼ぎやすい |
これは、ノイズそのものが消えているという意味ではありません。
使いたい音が大きくなることで、同じホワイトノイズでも相対的に目立ちにくくなるという意味です。
必要なのはノイズの少ない大きい信号
Swirlsに入れる信号は、ただ大きければよいわけではありません。
理想は、ノイズが少ないまま、使いたい音だけがしっかり大きい信号です。
ノイズの多いファズや歪みで単純に音量を上げると、Swirls内部のホワイトノイズは目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、その場合は前段ペダル由来のノイズが目立つことがあります。
| Swirls手前の信号 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 静かなプリアンプ後 | S/N比を稼ぎやすい | 出力が大きすぎると入力LEDが点滅する |
| 適正なSEND後 | ラック的な接続に近い | アンプによってSENDレベルが大きく異なる |
| ノイズの少ないブースター後 | ギター直より信号を大きくできる | Swirlsの入力上限に注意が必要 |
| ノイズの多いファズ後 | Swirls内部ノイズは目立ちにくくなる場合がある | ファズ由来のノイズや音の密度が目立つ |
つまり、Swirlsは静かなプリアンプ後や、適正なSEND後の信号で使うほうが、S/N比の面では有利です。
ラインレベル対応でもラック機材ほど余裕はない
Swirlsはラインレベル対応ですが、最大入力レベルは+6.2dBuです。
メーカー回答でも、+20dBu前後のオーディオインターフェース出力や、+10dBu前後のラック機材出力には足りない場面があるとのことでした。
そのため、Swirlsはラインレベル対応ではあるものの、MPX-1やdbx 160Aのようなラック機材ほど入力ヘッドルームに余裕があるわけではありません。
| 機材 | 入力ヘッドルームの印象 | 使い方の方向性 |
|---|---|---|
| Swirls | +6.2dBuで、ライン対応だが余裕は狭め | 入力LEDを確認しながら調整 |
| MPX-1のアンバランス入力 | Swirlsより少し余裕がある | ペダル環境でも扱いやすい場面がある |
| MPX-1のバランス入力 | ラック運用として余裕が大きい | SEND後の信号を受けやすい |
| dbx 160A | 入力ヘッドルームが広い | 大きいライン信号を受けやすい |
Swirlsは、ギター直後ではS/N比が悪くなりやすく、SEND後やプリアンプ後ではS/N比を稼ぎやすいペダルです。
ただし、SEND後やプリアンプ後では信号が大きくなりやすいため、入力ヘッドルームには注意が必要です。
右フットスイッチLEDの点滅は入力ピークの目安
右フットスイッチLEDが強く弾いたときだけ一瞬点滅する場合は、ピークが入力上限に触れている状態と考えられます。
音が切れたり、ファズのように崩れたりしない場合は、深刻な破綻ではなく、かなりギリギリを攻めている状態です。
| 右LEDの状態 | 判断 | 対応 |
|---|---|---|
| 強く弾いたときだけ一瞬点滅 | ピークが入力上限に触れている | 実用範囲の可能性はあるが、少し下げると安全 |
| 普通に弾いて頻繁に点滅 | 入力が高すぎる | SwirlsのINPUTか前段出力を下げる |
| 常に点滅気味 | 明確に入力オーバー | 前段の音量設計を見直す |
| 音が切れる、潰れる | 聴感上も破綻している | 入力レベルを下げる |
現実的には、普通に弾いて頻繁に点滅するなら下げるべきです。
強く弾いたときにたまに一瞬点く程度で、音が自然に聞こえるなら、実用上は許容できる可能性があります。
OUTPUT LEVELがないためON/OFF音量差を調整しにくい
Swirlsで扱いが難しいのは、OUTPUT LEVELノブがない点です。
入力が大きすぎる場合、SwirlsのINPUTを下げることでクリップは避けられます。
ただし、INPUTを下げると、エフェクトON時の音量も下がります。
| 操作 | 改善する点 | 起こりやすい問題 |
|---|---|---|
| SwirlsのINPUTを上げる | S/N比を稼ぎやすい | 右LEDが点滅しやすい |
| SwirlsのINPUTを下げる | 入力オーバーを避けやすい | エフェクトON時の音量が下がる |
| 後段で音量を上げる | 全体音量は補える | Swirlsのホワイトノイズも一緒に上がる |
一般的な機材であれば、INPUTで受けるレベルを調整し、OUTPUTでON時の音量を補正できます。
Swirlsでは本体側でON時音量を戻せないため、入力ヘッドルーム対策とON/OFF音量差の調整が両立しにくい印象です。
ファズやワウをプリ前で踏む場合は後段エフェクト側の余裕も必要
ファズ、ワウ、ブースターなどをプリ前で踏む場合は、Swirlsだけでなく、後段のリバーブやディレイでも注意が必要です。
プリ前で信号を押す機材を踏むと、プリ部に入る信号が強くなり、プリ部後やSEND後に出てくる信号も大きくなります。
その後ろにリバーブ、ディレイ、コーラスなどを置いている場合、後段機材へ入るレベルやピークが大きくなります。
| 起こりやすい変化 | 理由 |
|---|---|
| リバーブが急に大きく感じる | 後段エフェクトへ入る信号が大きくなるため |
| ディレイの返りがうるさく感じる | ウェット音の相対的なバランスが変わるため |
| 残響が濁る | 入力段や内部処理の余裕が少なくなるため |
| ウェット音が前に出すぎる | プリ部後の信号レベルが上がるため |
| 音の輪郭がにじむ | ピークや音の密度が増えるため |
そのため、増幅系のペダルをプリ前で踏むなら、プリのマスターやSENDレベルは上げすぎないほうが自然に聞こえる場合があります。
後段機材が余裕を持って受けられる範囲にしておくと、リバーブやディレイの残響も濁りにくくなります。
入力レベルとヘッドルームで考える
Swirlsは使用する際、入力レベル、ピーク、入力ヘッドルーム、S/N比、ノイズフロア、ON/OFF音量差、ドライ音とウェット音の相対バランスを考える必要があります。
Swirlsや後段エフェクトの扱いでは、まず信号レベルと入力余裕を見たほうが実用的です。
Swirlsは音は魅力的だがレベル管理がかなり重要
Swirlsは、ギター直後でも使えますが、ホワイトノイズが気になりやすい場面があります。
プリアンプ後やSEND後ではS/N比が良くなりますが、信号が大きすぎると入力LEDが点滅しやすくなります。
さらに、INPUTを下げるとON時音量も下がるため、接続位置と入力レベルの調整がかなり重要です。
音の狙いはラック系ですが、入出力の余裕は本物のラック機材ほど広くないため、普通のコンパクトコーラスよりもレベル管理に気を使うペダルだと感じました。
Swirlsのバイパス音とON時のドライ信号について
Ghost Note Audio Swirlsを試していて分かりにくかったのは、ペダルを完全にOFFにしたときのバイパス音と、エフェクトONのままコンプレッサーをOFFにしたときのドライ信号が、同じ意味ではない点です。
通常のバイパス時は、Swirlsのエフェクト処理を通らない音として考えられます。
一方で、エフェクトON時は、Chorus MixやDetune Mixを0にしていても、内部回路やAD/DA変換を含む状態になるため、バイパス時とは音の出方やノイズ感が変わります。
バイパス時とエフェクトON時の違い
| 状態 | 信号の考え方 | 気になった点 |
|---|---|---|
| ペダルOFF | Swirlsのエフェクト処理を通らない音 | ホワイトノイズは気になりにくい |
| エフェクトON/Chorus Mix 0 | コーラス音は混ざらないが、ON時の内部経路は通る | 本体由来のホワイトノイズは残る |
| エフェクトON/Detune Mix 0 | デチューン音は混ざらないが、ON時の内部経路は通る | 本体由来のホワイトノイズは残る |
| エフェクトON/Ratio最小 | コンプは実質OFFに近い状態 | Analog Dry-Thruが有効ならドライ信号の遅れは抑えられる |
| エフェクトON/コンプON | コンプ経路を通った信号になる | 極性反転の可能性が確認された |
今回の検証では、Chorus Mixを0、Detune Mixを0、Ratioを最小にしても、エフェクトON時にはサーッというホワイトノイズが残りました。
そのため、SwirlsのON時ノイズは、前段から入ってきたノイズというより、本体の内部ノイズフロアとして捉えるほうが自然です。
Analog Dry-Thruはバイパスそのものではない
SwirlsにはAnalog Dry-Thruの設定があります。
この機能は、コンプレッサーをバイパスしたときに、ドライ信号をアナログ経路で通すための設定です。
ただし、Analog Dry-ThruはペダルOFF時のバイパスそのものではなく、エフェクトON時のドライ信号の扱いに関係する機能です。
| 項目 | 意味 |
|---|---|
| ペダルOFFのバイパス音 | Swirlsのエフェクト処理を使わない状態の音 |
| Analog Dry-Thru | エフェクトON時に、コンプOFFのドライ信号をアナログ経路で通す機能 |
| コンプON時 | ドライ信号もコンプ処理経路に入るため、Analog Dry-Thruとは別の挙動になる |
この違いを分けて考えないと、バイパス音、ON時のドライ音、コンプON時の音の変化が混ざって分かりにくくなります。
コンプON時は極性が変わる可能性がある
今回の検証で大きかったのは、Chorus Mixを0、Detune Mixを0にした状態で、Ratioを少し上げてコンプレッサーを有効にすると、出力の極性が反転しているように感じた点です。
メーカー側でも、ADC-DAC信号経路を通過する際に信号が反転している可能性が確認されました。
そのため、コンプOFF時とコンプON時では、単にコンプレッサーのかかり方だけでなく、音抜けやアタック感の出方が変わって聴こえる可能性があります。
| 状態 | 極性の印象 | 聴こえ方への影響 |
|---|---|---|
| コンプOFF/Analog Dry-Thru有効 | 通常極性に感じる | 音の芯やアタックが自然に残る |
| コンプON | 極性が反転しているように感じる | 音が少し引っ込む、抜け方が変わる可能性がある |
| A/BプリセットでコンプON/OFFを切り替える | プリセット間で極性が変わる可能性がある | 切り替え時に音の押し出しやセンター感が変わる可能性がある |
直列接続だけで使う場合でも、コンプON時だけ極性が変わると、音抜けやアタック感が変わって聴こえる可能性があります。
パラレル接続や2アンプ構成では、さらに影響が分かりやすく出る場面も考えられます。
バイパス音とON時の音量差も確認が必要
Swirlsは本体にOUTPUT LEVELノブがありません。
そのため、入力レベルが高すぎる場合にINPUTを下げると、エフェクトON時の音量も下がります。
結果として、バイパス音とエフェクトON時の音量差が出やすくなります。
| 操作 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| SwirlsのINPUTを上げる | S/N比を稼ぎやすい | 右LEDが点滅しやすい |
| SwirlsのINPUTを下げる | 入力オーバーを避けやすい | ON時の音量が下がりやすい |
| 後段で音量を上げる | 全体音量は補いやすい | Swirlsのホワイトノイズも一緒に上がる |
一般的な機材であれば、INPUTで受けるレベルを調整し、OUTPUTでエフェクトON時の音量を補正できます。
Swirlsではその補正が本体だけではできないため、バイパス音とON時の音量差は、接続位置や前段の出力レベルも含めて調整する必要があります。
バイパス音の確認で見るべきポイント
Swirlsのバイパス音を確認するときは、単にON/OFFの音量だけを見るより、以下の点を分けて確認したほうが分かりやすいです。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| OFF時の音 | 基準となるバイパス音として確認する |
| ON時/Mix 0 | エフェクト音を混ぜない状態で、内部ノイズや音量差を確認する |
| ON時/Ratio最小 | Analog Dry-Thru有効時のドライ信号を確認する |
| ON時/コンプON | 極性変化や音抜けの変化を確認する |
| A/Bプリセット切り替え | 片方だけコンプONにしたときの音抜けや音量差を確認する |
特に、Chorus MixとDetune Mixを0にした状態でON/OFFを比較すると、コーラスやデチューンの効果ではなく、Swirls本体のON時の挙動を確認しやすくなります。
さらに、Ratioを最小から少し上げてコンプONにしたときの音抜けを確認すると、極性反転の影響も判断しやすくなります。
Swirlsはバイパス音よりON時の信号経路を理解することが重要
Swirlsは、ペダルOFF時のバイパス音だけで判断するより、エフェクトON時にどの信号経路を通っているかを理解したほうが扱いやすいペダルです。
コンプOFFでAnalog Dry-Thruが有効な状態、コンプONでADC-DAC経路を通る状態、Chorus MixやDetune Mixを上げた状態では、それぞれ音の出方が変わります。
そのため、Swirlsは普通のコンパクトコーラスのようにON/OFFだけで判断するより、入力レベル、Analog Dry-Thru、コンプON/OFF、A/Bプリセットの状態を含めて調整する必要があります。
音自体は魅力的ですが、バイパス音とON時の音量差、ホワイトノイズ、極性変化の可能性を含めて、レベル管理と信号経路の理解が重要なペダルだと感じました。

